文化交流 > 文化
引用サイト:明慧ネット
http://jp.minghui.org/2017/08/22/54868.html
穀物商 陳さんの物語
文╱中国の大法弟子 了然 【明慧日本2017年8月22日】7年前の春、河南省東部のある町の養豚場では、数千匹の豚が口蹄疫にかかり、大量に死にました。養豚場の社長は借金を背負って夜逃げしてしまったため、養豚場にトウモロコシを納入していた穀物商達は皆一部の代金を回収出来ず困っていました。 その頃、トウモロコシの売れ行きが伸びないため、養豚場はトウモロコシを仕入れる時、代金後払いのルールを適用していました。つまり、すべての穀物商は車5台分のトウモロコシを納入してから、はじめて1台分の代金を請求する、という取引形態を採っていました。そのため、どの穀物商も数万元のトウモロコシの代金が回収不能となったのです。 しかし、中に陳さんという穀物商がいました。彼は今度の養豚場事件で少しの損失も蒙る事なく、彼が納入したトウモロコシの代金はすべて回収できました。なぜこのような結果になったのでしょうか。他の穀物商は皆とても不思議に思いましたが、陳さんは心の中で、「妻の話を聞いてよかった、良い人になって、福報が得られた」と分かっていたのです。 陳さんは40代で、県の都市部と農村の境に住んでいます。彼は農家からトウモロコシを買い集め、そして、車で市内の養豚場に運送する商売をしています。 養豚場でトウモロコシの納品担当をしている中年女性は、養豚場の経理も担当しています。彼女は品質検査から重量のチェック、そして、支払いまで、すべて1人で行っていました。穀物商達は皆狡く、この女性経理の品質検査が甘いのを見て、彼らは重量をごまかし、トウモロコシの中に土を混ぜ、車1台のトウモロコシに麻袋二つ分の土を混ぜました。トウモロコシを納入する時、女性経理は品質のランク付けもせず、不純物も省かないまま受け取ってしまうので、穀物商達は皆こっそり喜んでいました。 最初、陳さんも同じように土を買ってきて、トウモロコシに混ぜました。陳の妻は真・善・忍を修める大法弟子で、夫がこのような悪い事をしているのを見て、とても厳粛に、「トウモロコシに土を混ぜると、豚がそれを食べたら、病気になる。くれぐれも人に損をさせ、自分の利益をはかるような事をしないでください。他の人がそのようにしても、あなたはそうしないでください。人に損失を与えることは結局自分にも損失を与えることになり、得るものがあれば必ず失うものもあります。身を処する基準は、真・善・忍の三文字です。真の事、善の事をすれば、必ず福報が得られ、偽りの事、悪い事をすれば、いずれ悪報を受けます。それが大法の教えです」と忠告しました。 陳さんは妻の話を聞いて、「商売をするのは金を稼ぐことだ。大法修煉ではない。あなたはあなたの功を煉ればよい、僕は僕の商売をする、お互いに干渉しないことだ」と言いました。 陳さんは妻の話を聞かず、トウモロコシに土を混ぜて、養豚場に納入しました。しかし、重量を計った時、麻袋二つ分のトウモロコシが無くなったことが分かりました。陳さんはとてもがっかりして、「ほんとに運が悪かった。2袋の土を混ぜたら、2袋のトウモロコシがなくなり、すべて空回りした」と悔しく思いました。 家に帰ってから、妻にその話をすると、妻は再び彼を説得して、「これは偶然のように見えても、実は偶然ではありません。人がしていることを神は見ておられるのです。これはあなたに、『嘘の事、悪い事をしてはいけない』と警告しているのよ。これからくれぐれも土を混ぜないようにしてください」と言いました。陳さんはまだ納得しないで、「2袋のトウモロコシをなくしたのは、車に載せた時しっかりひもでとめなかったからだ。今度はしっかり止めれば大丈夫だ」と弁解しました。 次にトウモロコシを運ぶ時、陳はひもで荷物をしっかり止めた上にも止めて、「今度は絶対大丈夫だ」と思いました。今度、トウモロコシを運ぶ時、袋は無くしていなかったのですが、しかし、車のタイヤがパンクして、それを取り替えるため400元を支払いました。ちょうどトウモロコシ2袋分の代金でした。 この二度も起きた「偶然な出来事」は、陳さんを納得させました。それから、彼はもうトウモロコシに土を混ぜるような事をしなくなりました。悪知恵を働かせなくなったため、彼は気持ちが楽になり穏やかになりました。しばらく付き合ってから、養豚場の女性経理は陳さんが他の人と違うと感じ、その後、もう一つの事で、女性経理はますます陳さんを高く評価するようになりました。 陳さんは毎回トウモロコシ6千キロを運んでいました。一度、荷物を載せる時、天気が悪く、もう少しで雨が降りそうなので、彼はいつもより少なめにトウモロコシを載せました。養豚場で重量を計った時、女性経理は「陳さん、いつもの6千キロですか、計らなくて結構ですから、荷降ろしをしてください」と言いました。陳さんにとっては、これはうまい汁を吸ういいチャンスですが、しかし、彼は妻の善を勧める言葉を思い出して、笑顔で「今日は少なめに載せたので、やはり実際の重量を計ってください」と言いました。 この時、陳さんは自分をとても素晴らしく、とても誇らしく感じました。計った結果、5千キロでした。女性経理はとても感激して「1千キロ少なければ、その分、私の給料から引かれることになります。陳さん、あなたは本当に良い人ですね。今の世の中には、あなたのような人は本当にそういません。ありがとうございました。私もお返ししなければなりません。今まで未払いのトウモロコシの代金は、本日全部支払ってあげます。これから、あなたのトウモロコシはすべてその場で精算し、後払いはいっさいしません」と言いました。 その後、しばらくしてから、本文の最初に紹介した出来事が起きました。トウモロコシの中に土を混ぜた穀物商は皆大損をしましたが、嘘を言わない、うまい汁を吸わない陳さんだけは災いから逃れることができました。 陳さんは「妻の話を聞いて良かった」と心の中でそう思いました。それから、陳さんは妻の大法修煉を一層理解し、支持し、法輪大法をますます尊敬するようになりました。 (中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2017/8/10/352340.html) |