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引用サイト:大紀元
https://www.epochtimes.jp/2019/01/39468.html






中国伝統文化と日本

東アジアの海の上という、おもしろい位置に日本がある。

「おもしろい」と言ったのは、大国である中国の隣国の一つでありながら、海を隔てているせいかその影響の受け方が地続きの国とはまた違った、独特の道をたどってきたからだ。

中国文化の受容という面においても、意識的にそうしたかどうかは不明だが、日本は興味深い方法をとった。

その方法とは、言わば「日本家屋の縁側方式」である。つまり、外から運ばれてきた畑の収穫物などを、一度縁側に置き、そこで取捨選択あるいは多少加工してから室内に入れるという二段階方式をとったのだ。

取捨選択といっても厳格に選別したわけではないので、多くのものは日本に輸入されたが入らなかったものもある。例えば、中国や朝鮮では国家を挙げて試験地獄に飛び込んだような官僚登用試験の科挙は、ついに日本には入らなかった。女性の足をしばりあげて変形させる纏足も、日本人がまねさせられることもなかった。

また、はじめは「宮」という刑罰であり、のちには自ら進んで宦官になるため、生殖器を切断することも日本人の歴史とはならなかった。それらの理由を一つには限定しがたいが、日本と中国との間の海が、中国の濃度をいくぶん薄める物理的作用を果たしたものと思われる。