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引用サイト:大紀元
https://www.epochtimes.jp/jp/2010/03/html/d89416-p.html
【日本語に生きる中国故事成語】美人薄命
「美人薄命」とは、美人は病弱であったり、数奇な運命にもてあそばれたりして、不幸な者や命の短い者が多いということ。「佳人薄命」とも言い、宋の詩人・蘇軾(そしょく)の『薄命佳人詩』がその語源と言われる。
双頰凝酥 髪抹漆(両頬は白くきめ細かく、髪の毛は漆を塗ったように黒々としている) 眼光入簾 珠的皪(簾ごしに見える眼は、珠のように輝いている) 故将白練 作仙衣(白絹の法衣を身にまとい) 不許紅膏 汚天質(唇に紅をさすことは許されない) 呉音嬌軟 帯兒痴(呉の地方のことばは艶かしく、どこか子供っぽい) 无限閑愁 総未知(この世の数限りない愁いも知らないでいる) 自古佳人 多命薄(古より佳人は多く薄命である) 閉門春尽 楊花落(門を閉ざしているうちに春が過ぎ、ヤナギの花も落ちてしまう) ここでいう「佳人」とは、色街の歌妓のことで、容姿が衰えると、ひっそりと仏門に入り、誰に知られることもなく死んでいったのだという。 「美人」が総じて薄命であるわけでもなかろうが、在りし日には衆目を集め、人に慕われることも多いが故に、「美人薄命」でその死を惜しむようになったのであろう。27歳という若さで白血病で亡くなった夏目雅子さんもその一人。 (瀬戸) |