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【悪魔が世界を統治している】第六章:神に対する反逆
序文

1. 東側:神への暴力的な反逆

a. ソビエトがいかにして暴力で正統な宗教を破壊したか
b. 中国共産党による文化と宗教の破壊、そして人間と神を繋ぐ絆の分断

2. 西側:宗教に浸透し、抑圧する

a. 宗教に浸透する
b. 宗教を抑圧する

3. 神学をゆがめた共産邪霊

4. 宗教の混乱

参考文献

序文
世界中のほぼすべての民族には、古くから伝わる神話や伝説がある。神のイメージや彼らの神といった概念があり、それが人間の道徳と文化を形成し、伝統として受け継がれてきた。この伝統こそが、神を信じる人々に天へ戻る道を示してきた。例えば、東方では女媧が、西方ではヤハウェが人間を創造したという伝説が残っている。

神は人間に戒律を顕し、それを破れば人間に罰が下ることを示した。道徳の退廃が広範囲に広がった時、神々は宇宙を浄化するため、人類を壊滅させる。多くの民族には、古代に大洪水が起き、人類文明が滅亡したという伝説がある。その一部は、詳細な記録も残っている。

人間の道徳の基準を保つため、時に大覚者や預言者たちが人間世界に降り立つことがある。彼らは人々を啓蒙して壊滅から免れるようにし、文明の発展と成熟を促した。西洋のモーゼやイエス、古代ギリシャのソクラテス、また東洋の老子やインドの釈迦などが含まれる。

人間の歴史や文化は、佛とは何か、道とは、また神とは何かを人間に理解させた。神を信じるとはどういうことか、どうやって修煉するのか、またさまざまな法門の中で、どれが高潔でどれが邪悪なのか。歴史と文化は真実と嘘、善と悪の見分け方を教え、最後には創造主の到来を待ち、世界の終末から救われ、天へ戻ることを伝えている。

人間が創造主である神との絆を断ち切られたら、人間の道徳は直ちに退廃し、堕落していく。伝説のアトランティス文明は一晩で海の底に沈んでしまったが、これも道徳の堕落が原因だった。

東洋では、特に中国では、伝統文化を通じて人々の心に信仰が深く根付いていた。従って、単純なでっち上げによって無神論を彼らに信じ込ませるのは容易ではない。五千年続いた信仰や文化を根こそぎ破壊するため、共産邪霊は文化の継承者であるエリートたちを大規模に殺害し、嘘で若者を誘導し、何世代にもわたって騙す方法を取った。

西洋とその他の地域では、宗教と信仰は人間と神を繋ぐ役割を果たし、道徳の基準を保つための主要な礎だった。共産邪霊は西洋を独裁政治で統治することはできなかったが、正統な宗教を破壊し、嘘や逸脱した理論、浸透工作によって人間を腐敗させることに成功した。



1. 東側:神への暴力的な反逆


a. ソビエトがいかにして暴力で正統な宗教を破壊したか

『共産党宣言』は、家族と教会を破壊し、国境のない国家の樹立を呼びかけている。明らかに、宗教を根絶することは彼らの重要な課題の一つだった。

神の熱心な信者からサタニスト(悪魔教)へ転換したマルクスは、神と悪魔が存在することをはっきりと分かっていた。また、ありのままの邪悪な教義は、人々に、特に信仰心の厚い人々には受け入れられないことを明確に認識していた。そこで、彼は無神論を掲げ、「宗教はアヘンである」と主張し、「共産主義は無神論から始まる」と明記した。【1】

人々が悪魔を崇拝しなくても、神を信じなくなれば、少なくとも悪魔は人々の魂を支配し、最終的には彼らを地獄へ落とすことができる。従って、共産党は次のように歌う。「世界には救済者なんていない/神や仏や皇帝にも頼らない/人類の幸福を造るためには/われわれは自分自身に頼るべきだ!」

マルクスは宗教と正統な神を理論で批判したが、レーニンは国家機関を利用して宗教に打撃を与えた。レーニンは暴力や脅迫などで正統な宗教に圧力を与え、人々が高潔な信仰を捨て、神から離れるよう画策した。

1919年、レーニンは旧思想を制限するという名目で、大規模な宗教弾圧を開始した。1922年、彼は財産の没収、特に富裕な大寺院から財宝を「どんなことがあっても容赦なく、徹底的かつ最短期間で」没収する決議を秘密裏に可決した。

また、彼は同時に「銃殺できる反動聖職者と反動の富裕層は多ければ多いほどよい。今こそ奴らに、以後数十年にわたっていかなる抵抗も、それを思うことさえ不可能であると教えてやらねばならない」と宣言した。【2】

これを受けて、多くの教会の財産が強奪され、教会や寺院は閉鎖された。大勢の聖職者が逮捕されたり、処刑されたりした。

レーニンの死後、スターリンはレーニン路線を受け継ぎ、1930年代より残虐な粛清を行った。共産党員は別として、知識人や宗教関係者も粛清された。スターリンは「反宗教5カ年計画」を実施し、5年以内にすべての教会と聖職者をつぶし、ソビエトを完全なる共産無神論の国家にし、宗教の痕跡も残さないと宣言した。

このキャンペーンにより、保守的な推定でも、およそ4万2000人の聖職者が拷問により死亡したとされる。ソビエト政権になるまで4万400あったロシア正教会は、1939年までに100あまりに減ってしまった。ソビエト全体の98%にのぼる正教会の寺院が閉鎖された。カトリック教会も同様に根絶された。この期間、文化的なエリートや知識人たちはグラーグ(ソ連強制収容所)に送られるか、銃殺された。

第二次世界大戦時、教会から没収した財産や人材を利用してドイツに対抗するため、スターリンは正教会やカトリック教会への弾圧を一時停止した。しかし、これは宗教を再生させるためではなく、より卑劣な目的のためだった。つまり、正教会とカトリック教会を利用し、伝統的な宗教を破壊する手先に使うためだったのである。

1961年、アレクシイ2世(Alexy II)は前ソビエトの正教会司教に選出され、1964年、総主教に登用された。1990年、ソビエト崩壊の直前に彼はモスクワ総主教に就任した。ソビエト崩壊後に公開された極秘文書により、アレクシイ2世はKGB(旧ソビエト連邦国家保安委員会)のために働いていたことが判明した。

後に、アレクシイ2世はKGBに協力するエージェントだったことを告白した。彼は公式に、次のように懺悔している。「何かを守ろうとすれば、何かを失う必要があった。自分だけでなく、他の数千人の運命に対して責任を負う立場にある組織や人物が、あの時代のソビエトで他の行動をとることができただろうか。しかし、あの時代に、教会の指導者たちが許していた妥協、沈黙、強制的な無抵抗、および忠誠の表明によって、人々に苦しみを与えたことに対し、私は神の前で、また人々の前で、許しと理解、祈りを請います」【3】

宗教は、邪霊の支配下で大衆を洗脳し、騙す道具となった。ソビエト共産党はこの不純な宗教を自国だけに留めることはせず、系統的に魔の手を世界に伸ばしたのである。

b. 中国共産党による文化と宗教の破壊、そして人間と神を繋ぐ絆の分断

中国伝統文化を破壊した共産党

中国は他国の宗教と異なり、多神教である。中国人は神仏に対する堅い信仰があった。中国の宗教文化は非常に独特だ。他国のように宗教同士でぶつかることはなく、儒教、仏教、道教、あるいは西洋の宗教までが、仲良く共存していた。これらの宗教が中国伝統文化の根幹である。

世界中を飲み込んだ大洪水の後も、中国は文明を失わず、引き続き発達した。中国は五千年の歴史を継承し、壮麗で豊かな時代を築き、多くの国々を惹きつけた。中国が「天朝」と呼ばれたゆえんである。その文化は東アジアに大きな影響を与え、壮大な中国文化圏を築いた。シルクロードと四つの発明(製紙、コンパス、火薬、印刷)により、西洋文明が開化し、ヨーロッパや世界の発達に影響を及ぼした。

中国の壮麗な文化と信仰は、五千年の歴史の中で、中国人の骨身にまで沁み込んだ。そしてそれはまさに、共産邪霊が破壊することを目指したものだった。しかし、中国人に数千年続いた伝統文化と信仰を放棄させ、西洋の共産主義イデオロギーを受容させることは、容易ではない。従って、中国共産党はあらゆる手段を駆使して度重なる政治運動を実施した。暴力的な虐殺を皮切りに、中国共産党は宗教と知識人を弾圧し、文化遺跡(建造物、寺院、遺物、古美術品、骨董品など)を含む中国文化を破壊した。共産党は、神と人間の絆を断ち切るため、伝統文化を破壊し、最後には人類の壊滅をもくろんだ。

伝統文化を崩壊させる一方、中国共産党は系統的に「党文化」を造り上げ、人々を教化し、党文化に染まった人間に引き続き伝統文化を破壊させた。多くの者が邪霊の代理人となって、他の人々を殺害したのである。

中国共産党は、経済的利益や政治的洗脳など、人々を操る手段を熟知している。度重なる政治運動、抑圧、虐殺を経て、中国共産党はそれらの策略を知り尽しており、人間世界で行われる最後の善悪の戦いに備えているのだ。

伝統文化の礎(いしずえ)を破壊する

地方の地主や上流階級の人たち、および町の商人や学者、役人は皆、中国伝統文化のエリートである。彼らの使命は中国伝統文化を継承し、広めることだった。1949年の政権樹立時から、中国共産党は土地改革、反革命分子弾圧、三反運動、五反運動など数々の運動を起こし、村の地主や富農、また都市部の資本家を虐殺した。社会の富を略奪しながら恐怖をあおり、伝統文化を継承し広めていくはずのエリートたちを抹殺した。

同時に、「制度調整」や「思想改造」を行い、学者たちに唯物論、無神論、進化論を植えつけ、系統的に若い生徒たちを洗脳し、伝統文化を否定するよう誘導した。1950年代に行われた反右運動で、異論を唱えた知識人は亡命あるいは強制労働所へ送られ、社会の底辺に落とされた。同党は、学者たち(かつては尊敬されていた人たち)を嘲笑とあざけりの対象におとしめた。

伝統的なエリートの根絶に伴い、それまで何世代にもわたって続いた中国伝統文化の継承は途絶えた。この後の時代に生まれた若者は、教養や文化を学べる家族、学校、社会、村を失った。つまり、文化を失った世代の誕生である。

反右運動の後、家族、学校、社会において、独立した声を上げる人はいなくなった。しかし、中国共産党はそれで満足しなかった。年配の人たちにはまだ伝統文化の記憶があり、伝統文化を継承する遺物もあちこちに残っていた。伝統文化の価値観を伝える古代の芸術品がたくさん残っていたのである。

1966年、中国共産党は伝統文化を破壊するべく、大規模な運動を開始した。文化大革命である。洗脳した学生たちを冷酷で反抗的な人間に仕立て上げ、破四旧(旧思想、旧文化、旧風俗、旧習慣を破る)を掲げ、中国伝統文化に破壊的な混乱をもたらした。

文化大革命の後、破四旧の号令で中国全土の修道院、寺、仏像、仏画、美術品、文化的遺跡が完全に破壊された。

文化大革命以前、北京には500を超える寺や修道院が存在した。中国では数多くの町や村に、古代の遺跡や古い寺院、修道院が存在した。古代の美術品が点在し、土を少し掘り返せば歴史的な遺物が見つかった。6メートルも掘り返せば、各王朝が残した工芸品が出土した。しかし、文化大革命の間に、骨董品の大多数は破壊された。

破四旧は宗教や祈り、修煉の場を奪っただけではない。それは、天と人の調和、絆を代表する場所を奪い、人間の魂から高潔な信仰、例えば「天人合一」という伝統を奪ったのである。多くの人々は、このような伝統は非理性的であると考え、特に気にする様子もない。しかし、人間が本当に神との絆を断ち切ってしまえば、神の加護を受けられなくなり、二度と出られない迷宮へと近づいていく。そのような事態になるのは、もはや時間の問題である。

中国人と祖先や神々の絆を断ち切らせるため、中国共産党は率先して祖先を汚し、伝統文化を侮辱した。世界の国々は自国の祖先や王、歴史と文化を誇りにしている。中国の歴史も壮麗な文化を継承している。この文化は中国のみならず世界が大切にすべきであり、次世代に残すべき貴重な財産である。

しかし、中国共産党や恥知らずなプロパガンダ要員にとって、皇帝、将軍、学者、才気あふれる中国の先人たちは何者でもない。自分たちの祖先を罵倒する民族は、歴史的にも稀である。中国共産党に唆され、中国人は神に反抗し、祖先を否定し、自国の文化を破壊し、壊滅への道を歩んでいる。

宗教弾圧

宗教の信仰は、中国伝統文化の根幹である。世界に広く知られる道教、仏教、儒教が混在しながら壮麗な文化を造り上げ、数千年にわたる中国の歴史の中で継承されてきた。数多くの西洋宗教も中国の歴史に登場した。

1949年、暴力で政権を樹立した中国共産党は、ソビエトの後を追った。中国共産党は無神論を掲げて神への信仰に反対する一方、数々の弾圧活動で多くの宗教とその信者たちを迫害した。正統な宗教に対する弾圧は徐々に激しくなり、1999年、法輪功に対する残虐な弾圧で頂点に達した。

1949年以降、中国共産党は宗教弾圧を開始し、大規模な宗教的集会を禁止した。中国共産党は聖書(The Bible)を含む多くの宗教の教書を焼き払った。さらに、共産党はキリスト教、カトリック教、道教、仏教を含む信者たちに重罰を課し、特に妥協しない信者たちには厳しい罰則を与えた。

1951年、中国共産党は宗教的集会の参加者は死刑あるいは終身刑に処すと宣言した。多くの仏教徒が寺院を追われ、還俗させられた後、強制労働所に送られた。カトリックやその他の西洋宗教の信者たちは投獄され、拷問された。中国人の宣教師たちも処刑され、あるいは強制労働所に送られた。他のキリスト教徒も同様に迫害された。

1949年以降、5000人以上の中国人カトリック司教や神父が投獄あるいは処刑され、100人前後は生き残ったが、残りの聖職者たちは追放された。1万1000人以上のカトリック信者が殺された。大勢の信者が手当たり次第に逮捕され、法外な罰金を科せられた。当時の大まかな統計によれば、中国共産党が政権を樹立してから最初の3年で、300万人近くの信者や宗教関係者が逮捕あるいは処刑された。

中国共産党は「中国道教協会」など、それぞれの宗教に対する監督組織を設立し、ソビエトと同様に、宗教支配を強化した。例えば、カトリックに対抗するための「中国天主教愛国会」などである。すべての宗教監督組織は共産党の指示に従い、「思想改造」された党員を管理する。同時に、中国共産党はそれらの組織を利用し、邪霊が直接手を下せないことをやらせる。例えば、正統な宗教に潜り込み、内部から分断と腐敗をもたらすなどである。

中国共産党はチベット仏教に対して同様の手法を使った。共産党は1950年に大軍をチベットへ送りこみ、チベット仏教を厳しく弾圧した。1958年にダライ・ラマ14世がインドへ亡命したが、中国共産党はそれを反乱とみなした。1962年5月、パンチェン・ラマ10世は、中国共産党がチベットに対して行った数々の弾圧、特にチベット文化や仏教の伝統を破壊したことについて批判する文書(七万言上書)を提出した。

「仏像、経文、舎利塔の破壊について、基本的に言えば、四つの偉大な寺院を含む非常に数少ない寺院は別として、チベットの村や小さな町、また農耕や放牧地域に散らばる寺院については、漢族の党幹部が計画を練り、われわれチベット人の幹部やその他の理由を知らされていない活動家たちが動員されて、その計画を実行した。仏教の経文と舎利塔を水に投げ込み、あるいは地面に打ちつけて破壊したり、溶かしたりした。彼らは野蛮かつ早急なやり方で、寺院や仏教の広間、マニ(チベット仏教の仏具)の壁や舎利塔を冷酷に破壊し、数多くの装飾品や貴重品を仏像や舎利塔から盗みだした。政府の購買部は、非鉄金属の購入に際して明確な規定を提示しておらず、そのため仏像、舎利塔、供物容器の破壊に拍車がかかった。その結果、村や寺院は人間が故意に破壊したというよりも、まるで爆弾や戦争が起こったかのように、見るに堪えない有様になった。
さらに、彼らは無節操に宗教を侮辱し、三蔵(仏教の典籍)を肥料にしたり、仏画や仏の経文で靴を作ったりした。これは、全く理性に欠けた行為である。これらの狂人的な行為に、人々はショックを受け、混乱し、極端に気落ちし、落胆してしまった。人々は涙を流しながら、「この地は暗黒に変わった」と泣き叫んだ」【4】

1966年に文化大革命が始まってから、多くのラマ僧は還俗を強要され、無数の貴重な経文が焼き捨てられた。1976年までに、チベットにあった2700の寺院のうち、8カ所しか残らなかった。1300年前、唐王朝以前に建設されたチベットの主要なトゥルナン寺も文化大革命の時に荒らされた。

中国では、古くから道教の修煉が伝わっている。2500年より前、老子は5千言からなる『道徳経』を残した。これが、道教修煉の根源である。道徳経は東洋だけでなく、西洋の国々にも翻訳されて普及した。しかし、文化大革命の時に老子は「偽善者」と批判され、道徳経は「封建的な迷信」とけなされた。

儒教の中心的な思想は、「仁・義・礼・智・信」である。儒教は世代を超えて、道徳基準を示す役割を果たした。文化大革命の時、北京にいた反乱軍は紅衛兵と共に孔子の故郷である曲阜に押し寄せ、古書を焼き捨てた。また、孔子廟を含む歴史的遺物を破壊した。1974年、中国共産党は批林批孔運動を始め、林彪(りんぴょう)と孔子を批判しながら周恩来を批判しようとした。共産党は、人として生きる道や道徳を説いた孔子の儒家思想を「反動的」とみなした。

さらに残虐性を増したのが、1999年7月に始まった法輪功に対する迫害である。真・善・忍を理念とする法輪功への弾圧は、当時の国家主席・江沢民によって始まった。中国共産党は法輪功学習者から生きたまま臓器を摘出し、他の患者へ移植するという、人類史上類を見ない極めて残虐な迫害を行っている。

中国共産党はほんの数十年間で、数千年受け継がれてきた中国伝統文化、道徳と価値観、修煉への信仰を破壊した。その結果、人々はすでに神を信じなくなり、信仰を捨て、神に背くようになった。その代償として、人々は空虚な心、道徳の退廃、日増しに悪化する社会に直面しているのである。



2. 西側:宗教に浸透し、抑圧する


共産邪霊は非共産国家の宗教に対しても系統的な攻撃を行った。ソビエト共産党と中国共産党を利用し、邪霊は潤沢な資金とスパイで他国の宗教組織に潜り込み、「宗教交流」の名目で、教義を歪めたり、批判したり、あるいは社会主義イデオロギーを浸透させたりした。その結果、宗教の信者たちは変換させられ、(知らぬ間に)共産主義イデオロギーの信者となった。

a. 宗教に浸透する

ドキュメンタリー映画「アジェンダ-アメリカを蚕食する」(Agenda-Grinding Down America)を監督したカーティス・バウワーズ(Curtis Bowers)は、1953年にアメリカ議会で証言したマニング・ジョンソン(Manning Johnson)の言葉を紹介している。

「クレムリンが宗教組織への浸透工作を決定したら、「改革」を実行するためにロシアで経験した教会運動をするかどうかは疑問でした。共産国家のロシアで、宗教破壊は教会の内部から、つまり共産党のスパイによって浸透工作を行う方が、もっと早いと分かったからです。

一般的なやり方は、聖職者の考えを精神世界の領域から、より物質的で政治的な領域へと逸脱させることです。政治的とはもちろん、共産主義の教義に基づき、権力を掌握することです。スピリチュアル(精神的)あるいは魂に関する事柄よりも、主に共産党のプログラムに沿った「急務の需要」を強調し、そちらへ誘導します。これらの社会的な需要はもちろん、それを得るための闘争であり、現行の社会を弱体化させ、最終的な共産勢力による支配への準備でした」

まさに、共産邪霊が実行したのはこの手法である。一部のマルクス主義者が偽装してアメリカのキリスト教会に潜入した。1980から90年代にかけて、彼らは神学校に潜り込み、将来の神父や牧師たちに歪んだ思想を植え付けた。学校を卒業した彼らは、その後のアメリカの宗教に大きな影響を与えたのである。

ブルガリアの歴史家モムチル・メトディエブ(Momchil Metodiev)は、冷戦時代のブルガリア共産党の記録を広範にわたり研究し、東ヨーロッパの共産党スパイたちが共産党の宗教委員会と結託し、世界の宗教組織に浸透していることを暴露した。【5】

世界規模から見れば、東ヨーロッパの共産主義に最も浸食された組織は世界教会協議会(World Council of Churches、WCC)である。1948年に設立された世界的なキリスト教の組織である。そのメンバーはさまざまな主流のキリスト教団体であり、150カ国の5億9000万人を擁する。従って、WCCは最も主要な世界的宗教の交流組織である。一方、WCCは冷戦時代、世界で初めて共産主義国(ソビエトやその他の小国)をメンバーとして受け入れ、それらから資金援助を受けた宗教組織としても知られている。

共産主義者らによるWCCへの浸透は、いくつかの成功をおさめている。一つは、1975年にロシア正教のモスクワ総大司教ニコディム(Nikodim)をWCCのトップに就任させたことである。また、1979~93年、ブルガリア共産党のスパイ、トダー・サベヴ(Todor Sabev)がWCCの副総長として暗躍していた。

モムチル・メトディエブは1970年代、ニコディムがKGBの指導のもとで浸透工作を行い、またブルガリアの代理人や牧師たちの支援をうけていたと指摘している。【6】

1969年に公開されたKGBの文書を分析したケンブリッジ大学のクリストファー・アンドリュー(Christopher Andrew)によると、冷戦時代、WCCに在籍していた主要なロシア正教会の司教たちはKGBの代理人であり、WCCの方針や経営に多大な影響を与えていた。KGBの傀儡だったロシア正教は、WCCの方針に、彼らのアジェンダ(行動計画)を刷り込むことに成功していた。【7】

東ヨーロッパ共産主義者による浸透工作があったことが分かれば、なぜWCCが反対を押し切ってまで、1980年1月にジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)に資金援助したのかの理由が見えてくる。ZANU-PFは宣教師たちを殺害したり、飛行機を攻撃したりする悪名高い共産主義団体である。

中国共産党も、支配下にある中国基督教協会を通じてWCCへの浸透工作を行ってきた。資金援助やその他の経路を利用し、中国共産党は何年にもわたってWCCに同党の利益に沿う方針をとらせてきた。

2018年初頭、WCCの総長は公式に中国を訪問し、中国基督教協会、三自愛国教会、国家宗教事務局など党公認の組織と会合を行った。中国では、政府の認可を受けていないキリスト教メンバー(地下教会)の数は、公認メンバーよりはるかに多い。しかし、WCCは北京との摩擦を恐れ、それらの非公認メンバーと接触することをしなかった。

b. 宗教を抑圧する

共産邪霊による欧米への浸透は普遍的に行われた。宗教は神を冒涜するイデオロギーや行為によって打撃を受けた。「政教分離」や「ポリティカル・コレクトネス」といった言葉は共産主義から生まれたものであり、高潔で正統な宗教を排除するために利用されてきた。

アメリカは神の下に建てられた国家である。すべてのアメリカ大統領は、片手を聖書に置き、職務を忠実にこなすことを宣誓し、神にその加護を求める。近年では、神が禁じた行為、例えば同性愛や人工中絶などを宗教者たちが非難すると、アメリカの共産主義者たちはとたんに攻撃的になる。「政教分離」を掲げ、宗教と政治は関係ないと訴える。このやり方で、彼らは神の意志を抑制し、神が人間に与えた警告と制限を打ち壊すのだ。

数千年にわたって、神は神を信じる人たちにその存在を顕してきた。古代社会では、大多数の人々が神を信仰していたため、人間の道徳に対する計り知れないプラスの影響があった。今日、人々は神への信仰について、教会の中でしか話せない。教会の外で、信者たちは神から逸脱した人間の行為を批判したり、それらの誘惑を拒否したりすることができなくなった。宗教は、社会の道徳を保つという本来の機能を失い、その結果、アメリカ社会は一瀉千里の勢いで滑落しているのである。

近年、ポリティカル・コレクトネスがはやっている。人々はキリスト教の伝統ある国で「メリー・クリスマス」と言うことさえ躊躇する。つまり、一部の人によれば、その言葉は非キリスト教信者の心証を害するので、「政治的に正しくない」(Politically Incorrect)のである。同様に、人々が自分の信仰について語ると、それは他の信仰を持つ人や、あるいは無神論者の心証を害するから話してはいけないと主張する。しかし、すべての人間は、自分の信仰を表明し、自分の神を自分のやり方で尊敬することが許されるべきであり、それは「差別」とは何の関係もないはずである。

学校の授業では、正統な信仰や伝統的な価値観に触れることはタブーである。教師たちは神の存在を科学的に証明できないことを理由に、創世記に触れることができない。一方、科学は無神論や進化論を証明していないにも関わらず、これらは堂々と授業で教えられている。神を攻撃し、拒否し、侮辱する言論はすべて「言論の自由」のもとで保護され、美化されているのだ。

共産邪霊による社会への浸透、および宗教、文化、教育、芸術、法律に対する改ざんとねつ造は、極めて複雑であり、系統的な問題だ。これについては、次章以降に詳述する



3. 神学を歪めた共産邪霊


過去数世紀にわたり、共産主義的な思想が広がり、歪んだ神学が浸透した。聖職者は攻撃され、正統な宗教は腐敗した。聖職者たちは大胆にも経書を思うままに解釈し、正統宗教が生んだ偉大な覚者たちの言葉を歪めた。特に、1960年代に流行した「革命神学」「希望神学」「政治神学」などはマルクス思想が充満した神学であり、宗教界に混乱を引き起こした。

ラテンアメリカの多くの神父たちはヨーロッパの神学校で教育を受け、これらの共産主義的な新思想の影響を受けた。1960から80年代、ラテンアメリカでは「解放の神学」が活発だった。その活動を指導したのは、ペルーの神父グスタボ・グティエレス(Gustavo Gutiérrez)である。

この理論は階級闘争とマルクス思想をそのまま宗教に採りこんだものである。神の人類に対する慈悲とはつまり、貧乏人が解放されることだと主張した。宗教の信者も階級闘争に参加し、貧乏人たちに平等な地位を与えるべきだと主張した。この宗派は、神がモーゼに命じてユダヤ人たちをエジプトから脱出させたように、キリスト教徒も貧乏人を解放するべきだと主張する。

キューバ共産党の指導者フィデル・カストロ(Fidel Castro)は、この階級闘争を強調する新興宗派を称賛した。伝統的なカトリック教会はこれらの新興宗派を拒否していたが、2013年に就任した法王は5月12日に開催された会合にグティエレス神父を主賓として招いた。つまり、今日のカトリック教会は、解放の神学を支持していると暗に示したのである。

解放の神学は最初に南アメリカで広がり、後に世界中に伝わった。今では世界各地で新興宗派が生まれている。「黒の神学」、「フェミニスト(男女同権)神学」、「神の死の神学」、「解放の神学」、「ゲイ神学」まで登場した。これらの神学の影響力は大きく、世界のカトリック教、キリスト教、正統な信仰を大きく歪める役割を果たした。

1970年代、アメリカのキリスト教系新興宗教の人民寺院(Peoples Temple of the Disciples of Christ)の教祖は、自分をレーニンの生まれ変わりであると主張し、マルクス・レーニンおよび毛沢東の教義を実践した。彼は共産主義の理想国家を実現するべく、布教活動をしていると宣言していた。

カルト宗教の疑いで調査を続けていたアメリカの議員レオ・ライアン(Leo Ryan)を殺害した後、逃亡を断念した教祖は、信者たちと共に集団自殺を図った。自殺をためらっていた信者たちは殺害された。その後、900人以上の遺体が殺害、あるいは自殺の形でみつかった。このカルト集団は宗教の評判を著しく傷つけ、正統な宗教に対する人々の信仰心に悪影響を与えた。この事件は、宗教に対するマイナスの印象を植え付ける役割を果たしたのである。



4. 宗教の混乱


1958年に出版された『裸の共産党』は、共産主義者らがアメリカを破壊するために、達成すべき45項目の行動計画を挙げている。驚くべきことに、それらのほとんどが既に達成されている。27番目の行動計画は、「教会に侵入し、啓示宗教と「社会主義」宗教を入れ替えること。聖書の信用を落とすこと…」である。【8】

今日の宗教、特に三つの正統宗教であるキリスト教、カトリック教、ユダヤ教(これら三つはすべて啓示宗教)は、悪魔的に歪められ、共産邪霊に操られ、もともとの機能を全く失ってしまった。新興宗派や、共産主義によって邪に歪められた宗派は、はっきりと共産主義のイデオロギーを主張する。欧米国家の重要な礎であり、円滑で健全な社会生活にとって欠かせなかった宗教は、共産邪霊によって原形をとどめないほど歪められたのである。

今日、教会のさまざまな宗派の司教や神父たちは逸脱した神学を宣伝し、同時に信者と関係を持ったりして、不祥事が後を絶たない。多くの信者にとって教会は余興あるいは社交場であり、真に自分を高める場ではなくなった。

宗教は内部から堕落した。その結果、人々は宗教に失望し、仏教、道教、神に対する信頼を失った。そして、人々は信仰を放棄した。もし人間が神を信じなければ、人間は神の加護を失い、最終的に人類社会は壊滅する。

2017年1月29日、オーストラリア・ビクトリア州警察は記者会見で、「複数の訴えにより」、ジョージ・ペル枢機卿(カトリック教会の最高位の階級)(Cardinal George Pell)が性犯罪容疑で訴追されたことを伝えた。ペルは1966年にメルボルンの大司教に就任し、2003年に枢機卿に登用された人物である。ペルは法王庁の財務長官を務め、バチカンで3番目の地位だった。

2002年、ボストン・グローブ紙はアメリカ国内で起こったカトリック神父たちによる児童への性的虐待をいち早く報道した。調査した記者によれば、過去数十年の間に、250人近くのボストンの神父たちが性的虐待に関わっており、教会はそれを隠蔽するために神父たちを転勤させ、警察には一切通報しなかった。神父たちは転勤先でも同様の犯罪に手を染めたため、被害者が増えたと同紙は報じている。

同様の事件はアメリカ中で発覚した。神父たちの犯罪は他のカトリック国にもおよび、アイルランド、オーストラリアなどでも発覚した。他の宗教は公に、カトリック教会の腐敗を批判した。

世間の批判を受け、ヨハネ・パウロ2世はバチカンの会議で、児童への性的虐待は犯罪であり、教会内部の改革を行うと発表した。さらに、犯罪や小児性愛に関わった神父らを追放し、犯罪人として投獄すると明言した。教会側は、和解金として20億ドル以上を支払った。

宗教の名目で信者から金を絞り取ることも普遍的に行われている。例えば、中国ではあらゆる宗教が信者の仏教、道教、神に対する信仰心につけこみ、お金を巻き上げることが日常的に行われている。宗教儀式と御布施が10万元(およそ1万5000ドル)に上ることもある。

数多くの教会や寺院が建設され、表面はより立派になる一方、神への高潔な信仰心はなくなった。真に修煉する信徒は非常に少ない。多くの寺院と教会には邪悪な憑き物や霊が集まり、中国の多くの寺は観光スポットとして僧侶が金を稼ぐ場となっている。一部の僧侶や道士は、CEO(最高執行責任者)としてビジネスを行っている。

中国共産党第19回全国代表大会の「勉強会」の時、中国仏教協会の副総長は、「大会の報告書は現代仏教の経文であり、私は3回も書き写した」と述べた。彼はさらに、「中国共産党は今日の佛と菩薩であり、19大の報告書は今日の中国における仏教の経文である。それは共産党の信念と共に輝いている」と発言した。

一部の人間は仏教の信者たちに呼びかけ、心を込めて19大の報告書を書き写せば、悟りに到達すると話した。このニュースが海南省の南海観音寺で発表されると、世間の批判を呼び、まもなく削除された。しかし、報道はネットに掲載され、広く伝わった。この事件から分かることは、つまり中国政府公認の仏教は政治家の集まりであり、基本的に修練の場ではないということだ。中国政府公認の仏教は中国共産党の道具であり、統一戦線を実現するための駒にすぎない。

数千年の間、世界の司教はバチカンが直接に任命してきた。バチカンから任命された30人あまりの中国の司教は、中国共産党からの認可を受けられなかった。同様に、バチカンや熱心なカトリック教徒たち(主に地下教会)は、中国共産党が任命した司教を認めない。しかし、継続的な圧力と誘惑により、新しい法王は中国との対話を始め、中国共産党が任命した司教を認めた。その結果、バチカンが以前に任命した司教は排除されることになった。

教会は信者たちが共に修練し、道徳を向上させ、最終的に天国へ向かうための場所である。神に反逆する邪悪な霊と契約し、共産邪霊が司教を任命することを許し、中国のカトリック信者たちを任せるのなら、神はこのような事を許すだろうか。それらの数百万人に上るカトリック信者たちの行く末はどうなるのだろうか?
豊かな伝統文化を包容していた中国は、共産邪霊によって系統的に破壊された。邪霊は入念に、暴力的に伝統文化を破壊し、正統な宗教を解体させ、人々の肉体を消滅させた。同時に、社会の道徳を堕落させ、神と人間の絆を断ち切った。これはすべて、人類を壊滅に導くためである。

欧米やその他の国々では、邪霊は嘘や浸透工作により正統な宗教を悪魔化し、人々を誘導して混乱させ、神への信仰を放棄させた。その結果、人々が神からますます離れ、絶滅に直面することは明らかである。邪霊がどのような手法を使ったとしても、その最終的な目的は一つである。つまり、人類の壊滅である。



参考文献
[1] Pospielovsky, Dimitry V. 1987. History Of Marxist-Leninist Atheism And Soviet Antireligious: A History Of Soviet Atheism In Theory And Practice And The Believer. Springer. p. 80.
[2] https://www.loc.gov/exhibits/archives/ae2bkhun.html.
[3] From an interview of Patriarch Alexy II, given to “Izvestia” No 137, 10 June 1991, entitled “Patriarch Alexy II: – I Take upon Myself Responsibility for All that Happened”, English translation from Nathaniel Davis, A Long Walk to Church: A Contemporary History of Russian Orthodoxy, (Oxford: Westview Press, 1995), p 89. See also History of the Russian Orthodox Church Abroad, by St. John (Maximovich) of Shanghai and San Francisco, 31 December 2007.
[4] From the Heart of the Panchen Lama, Central Tibetan Administration, India, 1998, http://tibet.net/wp-content/uploads/2015/04/FROM-THE-HEART-OF-THE-PANCHEN-LAMA-1998.pdf.
[5] Momchil Metodiev, Between Faith and Compromise: The Bulgarian Orthodox Church and the Communist State (1944-1989) (Sofia: Institute for Studies of the Recent Past/Ciela, 2010).
[6] 同上.
[7] Christopher Andrew, “KGB Foreign Intelligence from Brezhnev to the Coup,” In Wesley K. Wark (ed.), Espionage: Past, Present, Future? (London: Routledge, 1994), 52.
[8] W. Cleon Skousen, The Naked Communist (Salt Lake City: Izzard Ink Publishing, 1958, 2014), Chapter 12.
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